内臓脂肪の増加を防ぐためには?
内臓脂肪が減れば、血圧や血糖、中性脂肪の値も改善されてきます。効果的に内臓脂肪を減らすには、「定期的な運動」、「適切な食事」、「嗜好・習慣の改善」が重要です。
運動不足を解消するヒント
肥満が気になる人は、日常生活の中でこまめに体を動かすことを継続的に行いましょう。また、楽しみながら続けられる自分にぴったりの有酸素運動をみつけ、ウェアやシューズ、グッズなどを用意するとモチベーションがアップします。
- 日常生活に運動を取り入れましょう。
- 効果が高く、関節などに負担が少ない運動に挑戦。
男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|
買い物などゆっくり歩行 | 30分 | 68kcal | 57kcal |
家庭菜園、草むしり | 30分 | 65kcal | 54kcal |
ぞうきんがけ | 30分 | 114kcal | 95kcal |
階段昇り | 10分 | 71kcal | 59kcal |
公共の乗り物に立って乗る | 30分 | 33kcal | 27kcal |
掃除 電気掃除機かけ | 30分 | 55kcal | 46kcal |
洗濯物干し・とりこみ | 10分 | 53kcal | 44kcal |
入浴 | 30分 | 75kcal | 62kcal |
炊事 準備・片づけ | 30分 | 52kcal | 43kcal |
- ※このエネルギー消費量は男性30歳・体重70kg、女性30歳・体重60kgで生活活動強度はやや低めの人の場合です。
食生活を見直すヒント
慣れ親しんだ味つけや食べ方を変えることは簡単ではありません。できることから少しずつ始めましょう。
- 朝食は抜かず1日3食をバランスよく食べよう。
- よく噛んで腹八分目を心がけよう。
- 早食いの人は、利き腕ではない手で箸を使ってみよう。
- 肉食中心から魚がメインの食事をふやそう。
- 緑黄色野菜、海藻類、大豆食品をサブメニューにとり入れよう。
- 揚げ物を食べる回数を減らしてみよう。
- 塩分や間食をひかえめにしよう。
嗜好・習慣の改善のヒント
タバコ編
タバコはなかなか止められないのは意志が弱いからではありません。タバコには依存性の強いニコチンが含まれるためです。禁煙をスタートしてつい1本吸ってしまっても、自分を責めずに再チャレンジしましょう。
- 家族や友人に禁煙宣言し、自分でタバコを吸いにくい環境をつくる。
- ライターや灰皿などを処分する。
- タバコが吸いたくなったときには…
(歯を磨く、水を飲む、シュガーレスガムを噛む、生野菜をかじる、大きく深呼吸をするetc) - 喫煙のデメリット、禁煙のメリットを思い浮かべる。
- 浮いたタバコ代で自分へのプレゼントを考えてみる。
- 禁煙外来を受診する。
(ニコチン依存症と認められれば健康保険が適応され、禁煙補助剤(飲み薬・パッチ・ガムなど)の処方をうけることができます。)
アルコール編
たんぱく質や糖質にくらべても、1g当たりのエネルギーが倍近いアルコール。適量を知って、飲みすぎないことが大事です。さらに、酒類によってエネルギーに差が大きいことも忘れずに…。
アルコール分の高いお酒は「強い」という感じがあり、エネルギーの高さが実感できますが、酔ってしまうと飲む量をコントロールできず、飲みすぎてしまう可能性が高いものです。一方、エネルギーの低いお酒は酔った自覚が薄く、気がつけば適量を超えている場合が少なくありません。どのお酒であっても適量を知り、それを守ることが大切です。
ビール | 中びん1本 | 500ml |
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日本酒 | 1合 | 180ml |
焼酎 (アルコール25%) | 0.6合 | 110ml |
ウイスキー ダブル | 1杯 | 60ml |
ワイン (アルコール12%) | 2杯 | 240ml |
ストレス編
メタボリックシンドロームにストレスが関わっているということはあまり知られていないかもしれません。適度なストレスは身体にも精神的にも良い刺激になることがありますが、自分の身体や精神の許容範囲以上のストレスを感じることで、自律神経とそこから分泌されるホルモンのバランスが崩れてしまい、消化器の働きを悪くしたり、生活習慣病悪化の原因となる場合が少なくありません。食べることでストレスを発散させると、さらに血液中の脂質や糖質の割合が増えてしまうことに繋がるのです。
- 自分にあったストレス解消方法を見つけて実践する。(ゆっくりお風呂に入る、軽いスポーツをするetc)
- その日の疲れはその日のうちに。(睡眠時間の確保、睡眠の質の改善を)
毎日測って変化を知ろう!
生活改善したことを継続していくために「体重・ウエスト日記」をつけてみましょう。体重やウエスト周囲径の推移が目にみえてわかるのが、この日記のよいところ!
生活習慣を改善した成果が見えてくると達成感があり意欲も高まり、もっとやってみようという気持ちになります。 まずは毎日測ることです。大切なのは自分自身のことをよく知ることです。
- 無理なく続けるために
「体重・ウエスト日記」を体重計の前に貼っておき、測ったらすぐに書き込めるようにしておきましょう。 - 家庭で測定できる機器を活用しよう
血圧や歩いた歩数など、家庭や外出先で気軽に測定する機器がたくさんあります。
これらを上手に利用して、生活改善に役立てましょう。 - 体重やウエストが増え続けていたら
生活習慣を見直し、よくなかった点を見つけて改善していきましょう。